ケープタウンまで来たら、やはり大陸南端の喜望峰に行かずにはいられない。もともと、この旅は最後に喜望峰を訪れて終わる予定だったので、ここは必須の場所。明日以降は天気が芳しくないとの予報だったので、2日目にして早くもツアーで訪れることにする(本当はレンタカーがベストだが、今回は国際運転免許証を持っていない)。
しかし、予報に反して朝から天気が悪く、昨日の快晴が一転、朝から雲が立ち込めていた。今朝の予報でも晴れだったのに、どうなっているのだろう…
やがてツアーの車が迎えに来たので、そちらに乗り込み出発。まずはリゾート地として有名なキャンプス・ベイ(Camps Bay:ベッカムも別荘を購入したらしい)を通るが、この天気では美しいはずの海岸線も冴えず、今ひとつだ。すぐにも雨が降り出しそうな怪しげな雲行きで、この先が思いやられる。
そして、車はまもなくハウト湾(Hout Bay)に入り、ここで希望者はドイカー島(Duiker Island)のクルーズに向かうが、オットセイはもう見飽きるほど見たのでパス。露店を冷やかして時間を潰すものの、ここで小雨がぱらつき出した。まったく、なんて当てにならない予報だろう。
船が戻ってきたら再出発し、今度はチャップマンズピーク・ドライブ(Chapman's Peak Drive)を走り抜けるが、ここも相変わらずの曇天で、思ったほど美しい眺めではない。唯一、チャップマンズ・ベイ(Chapman's Bay)の眺めには惹かれるものがあったが、もっと目を見張るような景観が望めると期待していただけに、残念な出足であった。

チャップマンズピーク・ドライブより
その後、車はフォルス湾(False Bay)に沿って走るようになり、サイモンズ・タウン(Simon's Town)を抜けると、まもなくボルダーズ(Boulders)に到着。ここはアフリカンペンギン(African Penguin)の生息地として知られており、当然ツアーにも組み込まれている。ペンギンは南極以来だが、この種類は初めてなので、是非見たいと思っていた。
そこで、多数の観光客に混ざって入場すると、目の前には綺麗な木道が延びており、それに従って歩いていく。すると、さっそくペンギンの親子が現れたが、やや距離があるのが残念だ。しかし、そこから少し歩くと、ペンギンたちが木道の下を行き来したりして、かなり間近に観察できる。子育て中だったり、仲間と歩いていたりと、活発に動いて飽きることはない。

アフリカンペンギン

子育て中ごめんなさい
その先、フォクシー・ビーチ(Foxy Beach)に達すると、そこにはペンギンたちのコロニーがあり、子育てに励んでいる。海側にも多数のペンギンたちがおり、岩場を縫うように歩いたり、波打ち際を群れでひょこひょこ歩いたりと愛らしい。本当に様々な表情を見せてくれるので、退屈する暇などなく、夢中で彼らの様子を見守った。

ペンギンたちのコロニー

子供も大きくなってきた
しかし、惜しむらくは鑑賞時間が30分しかないこと…これもまたツアーの辛いところだが、もう時間がなくなってきたので、帰らないといけない。後ろ髪を引かれる思いで、泣く泣く帰途についた。

浜辺をひょこひょこ

岩場をひょこひょこ
ペンギン観察を終えると、いよいよ大陸南端に向けて移動する。次第に険しい断崖が見られるようになり、スミッツウィンケル・ベイ(Smitswinkel Bay)をはじめ、変化に富んだ景観が広がってきた。そして、ゲートを通過し、ビジターセンターに到着したところで昼食となった。
食後、さらに奥へと走っていくと、まもなく終点に達した。ここで40分ほどの猶予が与えられたので、さっそく展望台に向けて歩き始める(ケーブルカーもあるが、待っている時間がもったいないと判断)。幸い、この頃から晴れ間も覗くようになり、右手には喜望峰も望めるようになったが、とにかく急いで登っていった。

喜望峰を望む

ケープ・ポイント
歩き疲れた人たちをごぼう抜きして灯台の下に達すると、そこからはディアス・ビーチ(Diaz Beach)越しに喜望峰が望め、なかなかの眺めだ。奥にはケープ・ポイント(Cape Point)の荒々しい断崖が続いており、本当に大陸南端に来たのだと実感する。時間がないので、ここからケープ・ポイントの灯台や喜望峰まで歩くことはできないが、この景観を眺められただけでも幸いであった。
しかし、いかんせん時間に余裕がないので、後は他の展望台をぐるぐる周りながら帰途につき、時間ギリギリに駐車場に戻る。すると、ここからは自転車に乗って喜望峰を目指すので、用意された自転車でサイズを調整し、用意のできた人から出発していった。
あいにく私は最後の出陣となったが、ここはかつての自転車通学・通勤の栄光にあやかってグングン飛ばし、たちまちトップに躍り出る。そして、後続を振り切ったところで左折すると、なんとボンテボック(Bontebok)が平然と立ち尽くしているではないか。思わず急ブレーキをかけ、写真を撮らせてもらうが、こんなところで会えるとは光栄であった。
が、この間に軒並み抜かれてしまったので、改めて猛スピードで下って海岸線に出る。ここからは平坦な道が続くばかりだが、荒々しい波が打ち寄せ、なかなかの景観だ。最後もそのままの勢いで突っ走り、結局トップで喜望峰にゴールすることができた。

ボンテボック

美しい海岸線を進む
これで自転車は終わりだが、せっかくなのでさらに丘の上に登り、ケープ・ポイント方面の展望を楽しむ。なぜか他の人は追随せず、1人だけの旅路となったが、これもまた素晴らしい眺めだ。

ここが喜望峰

ケープ・ポイントの眺め
こうして喜望峰から帰途につき、途中ブッフェルズ・ベイ(Buffels Bay)に寄り道したら、先ほどとは違うルートでケープタウンに戻っていった(全体では8の字になる)。かなり慌しいツアーだったが、ひとしきり眺めることができ、まずまず有意義であった。

ブッフェルズ・ベイより