こうして、「世界自然旅」第1弾となるオセアニア編は幕を閉じた。今回は3度目となるNZ、そして初めてのオーストラリアを訪ねたわけだが、一部アクシデントに見舞われたものの、危険な目に遭うこともなく、順調に進んだと言えるだろう。
NZは、さすがに勝手知ったる国だったので、とても居心地良く旅をすることができた。3度目であっても、まだまだ飽きることはなく、ますます好きになっていると思う。特に今回は、頼んでもいないのに2度も車に乗せてもらうなど、キーウィの優しさに触れることができた(普通の国では考えられない)。また機会を作って訪れたいところである。
一方のオーストラリアは初めてであり、最初は戸惑う場面もあったが、その独特の生態系が織り成す大自然は十分堪能できたと思う。特にタスマニアとアウトバックは魅力的であり、まだまだ奥が深そうだ。今回はたかだか2ヵ月弱の訪問で、今回訪れていない地域(西オーストラリアなど)も多いし、季節によっても見えるものは違う。ぜひ次の機会には、今回よりも掘り下げて旅をしたいものだ(最近世界遺産にも登録されたバングル・バングルなどにも立ち寄ってみたい)。
ただ、オージー、それにオーストラリアを旅行する人たちの「陽気さ」には、最後までなじめずにいた。NZもオーストラリアも一緒に旅行する人が(日本人以外では)多いので、それほど違う客層ではないはずだが、暑い大陸だからか、妙に陽気なのだ。この辺りは好みの問題だし、NZに慣れすぎていたせいかもしれない。これから先、いろいろな国を訪れることになるので、その中で適応を図っていきたい。
今回、こうして初めて長期旅行をして気づいたことがある。それは、外国(特に欧米)の旅行者は長期で様々な国を旅している人が非常に多いが、日本人では極めて稀で、ほとんどが短期の旅行者だということだ。
NZとオーストラリアの場合、ワーキング・ホリデー制度を利用して滞在している日本人の若者は多い。しかし、彼らの多くは都市に滞在していて、旅をしているケースは決して多くない。旅行中の場合でも短期だったり、あまりに安易にツアーを利用していて、創意工夫のある旅をしていないケースが多い。それ以外の旅行者となると、ほとんどが短期のパッケージ・ツアーで来ていて、観光スポットを忙しく動き回っている(だから、有名観光スポットを訪れると日本人を多く見かけるが、それ以外の場所では少ない)。
それに対して欧米系の旅行者は、もちろん短期旅行者もいるけれど、数ヵ月、あるいは数年単位で旅行している人が少なくない。欧米ではそうした旅の形が認められているというか、前向きに考えられているようで、そうした旅をしている人を何人も見かけた。全くもって羨ましい限りである(日本だと変人扱いされかねない…)。
かくして私のような、ワーホリでも学生でもなく、長期旅行をしている日本人は極めて少ない。2年間の旅を計画しているなどと言うと、欧米の人はほとんどが「良いことだ」と言うのに対し、日本人の場合は、羨ましがる反面、仕事しなくて大丈夫なの、などと嫌味を言われることが多い。そんなことを恐れていたら何もできなくなるのだが…
しかし、そんな誹謗中傷(?)にもめげず、これからも旅を続ける次第である。
オセアニア編は、2年計画の最初の4ヵ月で、まだまだ始まりに過ぎない。この両国は、英語圏で治安が良く、親日的で、時差も少ないので、旅の助走には最適であった。無事に旅を終えることができたのも、そのおかげだろう。
しかし、世界には様々な国と地域がある。治安が悪いところは多く、言葉も様々だ。特に開発途上国と呼ばれるところでは、一人旅は容易でないだろう。今回うまくいったからと言って、他の地域でうまくいく保障などない。
しかし、これから旅を続けるうえで、今回の経験は貴重であったと思う。現地での手配の仕方、宿の確保方法などを学ぶことができたし、旅程の組み方も、短期と長期で異なることがよくわかった(少なくとも週1日は休みを入れないと体が持たなくなる、など)。これらを今後の旅に生かしていく所存である。
もちろん、続けて世界一周することも可能だが、適宜帰国することで、旅の見直しや体制の立て直しを図ることができる。それに、気分の切り換えにも効力を発揮する。世界を長期放浪する旅行者の中には、続けて旅行するとダレてしまったり、帰りたくなったりする人が結構いるらしいが、今回は全くそのようなことはなく、むしろもっと時間が欲しい、と思うほどであった。これからも、基本的にはこの線で進めていく予定である。
ともあれ、旅はまだ助走段階に過ぎない。これから様々な困難に直面し、辛い思いをすることもあるだろう。初心と謙虚さを忘れず、様々なことを吸収して実のある旅となるよう努めていきたい。次は北米だ。