今日は一気にナイル谷(Nile Valley)に入るが、午後の観光に備えて早めに出発しようと、早朝4時(!)の起床となった。さすがに眠いが、身支度を整えて速やかに移動開始。まだ暗闇の中、警察車両の先導に従って東に走り出した。
いくつかの検問を突破しつつ、砂漠の中をひたすら飛ばしていく。やがて空が明るみ出すが、見渡す限りの砂漠で見るものがない。睡魔が忍び寄ってきて、いつしか眠りについてしまった…
気がつくと、辺りは緑豊かになり、人々の往来が激しくなっていた。観光バスも見られるようになったところで、大きな橋を渡る。どうやら、これがナイル川(Nile River)らしい。ということは、左手に見えるのがルクソール(Luxor)の街並みか。既に10時過ぎなので、時間的にはちょうどだろう。ぼんやりと眺めていると、まもなく中心街に入り、右手に大きな列柱が見えてきた。これはルクソール神殿(Luxor Temple)。もはや疑う余地はない。やがてバスは本日の宿、New Windsor Hotel前で停車し、ホテルに入っていった。

ルクソール神殿

第1塔門とオベリスク
少々の待ち時間の後、部屋に入る。とりあえず2時までは自由時間なので、荷物を置いたら外に出て、久々にインターネット・カフェに向かうが、今日は金曜日(イスラムの世界では休日)なので店は開いていない。仕方なく、昼食を済ませたら、先ほど通過したルクソール神殿に行ってみることにした。
この神殿は、中に入らずとも十分見えるので、外から見物させていただくが、列柱といいオベリスクといい、タダで見るにはもったいないほどの神殿だ。当然敷地内は観光客でごった返しており、かなりの賑わい。この街はエジプトでも有数の観光地なので、仕方ないが…
そうこうするうちに時間が迫ってきたので、宿に戻って次の予定に備えた。
2時からは、郊外にあるカルナック神殿(Karnak Temple)に向かう。ここはエジプトの中でも最大規模の遺跡で、観光には外せないスポットである。まずは馬車でとことこ移動し入口へ。ここでガイドの登場を待って、中に入っていく。幸い、この時間帯は中途半端なのか、まだあまり観光客は多くない。目の前にはスフィンクス参道の先に大きな塔門が聳え、迫力満点だ。
ガイドの解説を聞きながら第1塔門を通り中庭に入るが、壁に描かれたレリーフは美しく、神像も威厳がある。第2塔門を通過すると大列柱室となり、左右に巨柱が並んでいる。高さ23m、134本もの列柱は圧巻。新王国時代のファラオたちがこぞって寄進しただけのことはある。これにはさすがに、遺跡音痴の私も見入ってしまった。

カルナック神殿

壮大な列柱

見る者を圧倒する
さらに奥へと歩を進めると、綺麗に残されたオベリスク、祝祭殿などに至る。後半はやや廃墟の感が否めないが、この辺りから眺める神殿の景色もなかなかのもの。人の少なさも手伝って、この手の遺跡にしては結構楽しめた。
聖なる池に出ると、ここで大量の観光客に出くわした。横たわる巨像を横切って池の淵まで行くが、ここからは自由時間とのことで、30分ほどの猶予が与えられた。周囲にはいくつか店もあり、多くの人が休んだり記念撮影などに興じている。一角では何人かが反時計周りでぐるぐると回っていたが、なんでもこれが幸運を呼ぶんだとか(特に女性)。そんな迷信は信じず回らないでいると、時間が経つにつれてますます人が増えてきた。これは適わないので列柱室に移動し、再びあの絶景をじっくりと堪能して引き上げていった。

奥からの眺め

聖なる池より
再び馬車でホテルに戻ったら、夕食まで自由時間になったので、まずは近くのルクソール博物館(Luxsor Museum)に行ってみる。ここは展示数こそ少ない(と言っても843品)ものの、とても印象的な博物館と聞いていたのだ。入口で結構混雑していて驚いたが、中に入ると意外に静かで、うまいこと照明を当てているので綺麗である。しかもここは写真撮影OKなので、気兼ねなくシャッターを押していった。

中には美しい巨像が数多くあり、なかなか見応えがある。時間の余裕があるわけではないので手早く周るが、それが逆に功を奏して、途中から混雑を抜け出し、静寂の中で眺めることができた。




展示品の数々
退場すると、夕食までまだ30分ほど時間があったので、街中に出てEメールをチェック。今日はこのインターネット・カフェの横で食事をすると聞いていたので、時間ギリギリまで利用して、他のメンバーの登場を待った。ところが、時間になっても誰も現れない…20分経っても現れなかったので、慌ててホテルに引き返すと、他のメンバーが「どうしたんだ?」と心配そうに待っていた。勘違いしていたが、待ち合わせ場所はホテル前で、しかも食事を対岸の店で取ることにしたらしい。独りよがりの行動に反省しきりであった。
ホテルからしばらくナイル川沿いに歩き、船乗り場からボートに乗って対岸に渡る。そこから少々歩いてレストランに入るが、さすがにこちら側に渡る観光客は少ないと見えて、店内は非常に静かだ。決して安くはないけれど、店のオーナーとツアー・リーダーが旧知の間柄ということもあってサービスが良い(食事が出るのに時間はかかったが)。そして乾杯!となると、またしても "cin cin"の話題が出てきてしまう。私が説明を拒むと、絵で書けば良いじゃない、と言ってきた。余計まずいじゃないか! ツアーが終わるまでに説明するように、と全メンバーに厳命されてしまい、どうしたものか困ってしまった。