ナクル湖の次は、いよいよマサイマラに向かう。ここはケニア有数の観光地で、最も動物が見られるところと言われているので、とても楽しみだ。
朝食を終えたらキャンプ場を後にし、ナイロビ方面に進む。途中、エレメンテイタ湖(Lake Elmenteita)を望む地で小休止を取るが、その後は睡魔に襲われ、気がつけばナイバシャ湖(Lake Naivasha)を過ぎていて、左折して南に下っていった。

エレメンテイタ湖
ところが、ここから道がとんでもないデコボコ道になり、ひどい揺れに襲われた。聞けば、ここはかつて中国の援助で舗装したそうだが、メンテが行き届かず、穴ぼこだらけの道になったとのこと。これでは、よっぽど未舗装のままの方が快適だと思いつつ、激しい上下動を耐え忍ぶしかなかった。
のろのろ運転でようやくこの悪路を脱すると、ナロク(Narok)まで走ったところで1人追加となり、合わせて昼食を取る。移動だけで相当疲れてしまったが、ここまで来ればもうすぐだ。
再び走り始めると、まもなく平原が広がるようになり、ところどころでヌー(Wildebeest)やシマウマの姿が見られるようになる。そして、3時過ぎにようやくセケナニ・ゲート(Sekenani Gate)に到達。さっそく観光マサイが近づいてきて、工芸品を買ってとか、写真を撮ってとかせがむが、ここは軽くあしらって、素早く保護区内に入っていった。
今日はもう残り少ないが、ひとまずサファリ見物しながらキャンプ場を目指す。見渡す限りの草原をゆくと、まもなくハーテビースト(Hartebeest)が見えてくるが、意外に動物が少ない…進むにつれ、サファリカーの数は多くなってくるのに、その割に動物がいないようだ。

ハーテビースト
この時期、シマウマやヌーは、草を求めてタンザニアのセレンゲティ国立公園(Serengeti National Park)に移動し、子育てに励んでいるという。ある程度覚悟していたが、それにしても出だしは不発だ。 やはり今は見られないのだろうか…
少々戸惑いながら進むと、キーコロック(Keekorok)まで来たところで、ようやくマサイキリン(Masai Giraffe)の群れを発見。今回は走ってくれないものの、やはり優美な姿は見応えがある(強いて言えば、逆光なのが惜しい)。その優雅な振る舞いを改めて観察させてもらった。

マサイキリンの群れ
それから、イボイノシシの群れには遭遇したものの、肝心の大物が見当たらない。特に百獣の王・ライオン(Lion)は、ビッグファイブでは唯一見ていないし、ここマサイマラでならほぼ確実に見られると聞いていたので、期待しているのだが…

イボイノシシ
すると、その先で多数の車が止まっているのが見えてきた。これはもしや…皆の期待を胸に、車はその場所に急行した。
現場に駆け込むと、そこには確かにライオンがいるのだが、ただ横になって寝そべっているだけで覇気がない。やはり頂点に君臨すると、怠けてしまうのだろうか…
しかし、よく見ると他にもライオンは数頭いる。いずれも草むらで休んでいるが、のんびり佇む雌ライオン、そして子供もいる。さすがに小さい子は可愛らしいが、何台もの車に少々警戒している様子だ。一方、雌ライオンはのんきなもので、中には大あくびしている輩もいる。まったく、これでは百獣の王の名が廃るというものだ。

ライオンの大あくび

子供は警戒している
残念ながら、タテガミをまとった雄ライオンには出合えなかったが、一通り怠けた様子を拝見したところで退散し、また別の動物を探す。すると、また前方に車だかりができていたので近づくと、今度はチーター(Cheetah)が横になっているではないか。「何だよ、寝かせてくれよ」と言っているように見えて申し訳ないが、ここはお邪魔させていただき、その美しい容姿を存分に見させてもらった。

チーター
この辺りまで来ると、ようやくトピ(Topi)やトムソンガゼル(Thomson's Gazelle)なども見られるようになるが、何だかんだで夕暮れが迫り、もう時間切れ。最後にブチハイエナ(Spotted Hyaena)を見たら、後は明日のお楽しみということで、タレク・ゲート(Talek Gate)を出てすぐのキャンプ場に入った。

ブチハイエナ