先取り2日目は、さらに奥を目指して走っていく。ボウ・レイクを横目に通過したら、有名なペイト・レイク(Peyto Lake)に寄り道。駐車場から5分ほど歩くと展望台に着くのだが、見下ろす湖はグレイシャー・ブルーに輝いていて、素晴らしいの一言。さすがはロッキーを代表する氷河湖だ。

ペイト・レイク
着いた頃はまだ人が少なかったので、飽きることなく湖を眺めていたが、やがて団体バスで大量に押し寄せるようになってきた。こうなると輝きも(気分的に)半減なので、諦めて車に戻り、さらに北上することにした。
ボウ・パス(Bow Pass)から緩やかに下っていくと、10分ほどでウォーターフォール・レイクス(Waterfowl Lakes)とケファレン山(Mt Chephren:3265m)が現れた。湖自体は普通だが、屹立したケファレン山とのコントラストが絵になる光景だ。

ケファレン山
ここで少し車を止めたら、さらに下ってクロッシング(Crossing)にやってくる。ここはそのまま走っていくが、北上するにつれて雲が多くなり、ついにビッグベンド(Big Bend)まで来ると、完全に曇ってしまった。これからパーカーズ・リッジ(Parker's Ridge)をハイキングしようとしているのに、何てことだ…
まもなくトレイルヘッドに到着するが、空はすっかり暗くなってしまい、正面のアサバスカ山(Mt Athabasca:3490m)も冴えない顔をしている。しばらくは駐車場で様子を見るが、一向に回復の兆しはない。ただ、ここは片道1時間程度の短いコースなので、とりあえず歩いてみることにした。
のっけからジグザグの登り道が続くが、一般向けのためか、傾斜は緩めに作られているので問題なく歩ける。道中には黄色のインディアン・ペイントブラシなどが咲いているので、花を愛でながら進むと、花は次第に少なくなり、木々も見られなくなってきた。涼しいので快調に歩くと、30分足らずで登りは終わり、一転して緩やかな下りとなる。右手にはサスカチュワン氷河(Saskatchewan Glacier)を遠望できるが、思いのほか小さい。100年前にはすぐそこまで氷河が流れていたというのに…

黄色のインディアン・ペイントブラシ
誰もいない崖の先まで歩き、天候の回復を待つが、すっかり曇ってしまっている。ガスもかかり始めたので、自転車で来た時に天候が良ければ再訪しようと固く決心し、すんなり駐車場に戻っていった。
サンワプタ・パス(Sunwapta Pass)を過ぎると下りとなり、まもなくコロンビア大氷原(Columbia Icefield)にたどり着くが、こちらは完全にガスっていて、視界がろくに効かない。本当はアサバスカ氷河(Athabasca Glacier)の末端部を歩こうと思っていたのだが…仕方なく、車を置いたらインフォメーションセンターに入り、ここで昼食などを取って天候の回復を待った。
今後のことを考えると、今日はウィルコックス・パス(Wilcox Pass)のトレイルは歩いておきたい。が、全く何も見えない状態で歩いても意味がないので、とにかく待つだけ待ってみる。しばらくすると霧はなくなり、アサバスカ氷河ぐらいは見えるようになったが、空は相変わらず曇ったまま…何だかんだでもう午後3時になろうとしていたので、ここで一か八か、歩いてみることにした。
少し戻った先の駐車場からスタート。しばらくは林の中を登っていく。標高が高いので結構寒い…10分ほどで視界が開け、西にアサバスカ山とアサバスカ氷河、東にはナージョ・ピーク(Nigel Peak:3211m)の岩壁が見えるようになってきた。この頃から少しずつ晴れ間も覗くようになり、良い兆候だ。これが続きますように…
いったん台地上に出ると、道はごく緩やかになり、目指すパスは近い。この辺りに多く生息するというビッグホーン・シープが見られないのは残念だが、後は粛々と歩いて峠(と言ってもほとんど平坦)に到達した。

ウィルコックス・パスより
ここでしばらく休んでいると、雲はどんどん流れ、明らかに天候が回復してきた。こうなると帰路は爽快そのもので、輝くアサバスカ氷河やアサバスカ山を見ながらのハイクとなる。やはり曇天と晴天では大違いで、素晴らしい展望であった。

アサバスカ山

アサバスカ山とアサバスカ氷河を望む
こうして5時過ぎに帰着したら、そのまま南下してレイク・ルイーズまで帰っていく。途中、ビッグベンド上からの眺めは実に雄大で、明日からのサイクリングに大いに期待を抱かせてくれる(ここを自転車で登ると考えると気が重いが…)。そして、無事日暮れ前に宿に戻ることができた。

ビッグベンド上からの眺望