昨日の予想通り、起きてみると快晴で、朝陽に照らされたアシニボインが煌びやかな姿をさらしていた。これは見逃せないと、さっそく湖畔に出て撮影開始。これから名峰の懐に迫るのだが、実に楽しみになってきた。

オグ・レイクからの眺め

これぞ名峰!
手早く朝食を済ませ、テントをたたんだらすぐに出発。まもなく手前の山が邪魔して名峰は隠れてしまうが、この先には絶景が待っていると信じて、とにかく先を急ぐ。そして、オグ・メドウ(Og Meadows)まで出ると再びの絶景。いよいよ間近に迫ってきた。

オグ・メドウより
さらに歩いていくと、いくつも分岐が見られるようになるが、とにかくメイゴック湖(Lake Magog)目指して進む。すると、ついにAssiniboine Lodgeが現れ、眼前にメイゴック湖とアシニボイン山が姿を現した。これぞアシニボインを代表する光景だ!

アシニボイン山とメイゴック湖
朝からこんな絶景が見られて感動しきりだが、ちょっと気になるのは、既に後ろに雲が見えてきていること。この様子だと、遠からず雲に覆われてしまうかもしれない…ロッジ周辺は日本人の中高年ツアー客に占拠されていたこともあって、ここはほどほどにして、先に進むことにした。
が、その前に宿を確保しないといけないので、いったんNaiset Cabinに寄り道。こちらはロッジとは違って質素な佇まいだが、キャンプ並みの安さで泊まれる簡易小屋(もちろん自炊)だ。まだ十分に空きがあったので、レンジャーに申告してスペースを確保し、不要な荷物を置いて、いざ周辺の散策に出かけた。

メイゴック湖畔より

サンバースト・ピーク
ロッジに戻ったら、メイゴック湖に下り、湖畔に沿って歩いていく。アシニボインは目の前からせり上がり、いよいよ懐深くに入ってきた感じだ。30分足らずでキャンプ場にやって来るが、ここは素通りして、アシニボインから遠ざかるように進むと、まもなくサンバースト・レイク(Sunburst Lake)と、そそり立つサンバースト・ピーク(Sunburst Peak:2811m)が現れた。随分と威圧感のある眺めだ。
湖畔を過ぎると、しばらくで今度はセルリアン・レイク(Cerulean Lake)が登場。何てことない湖だが、サンバースト・バレー(Sunburst Valley)が開けてきて気分は良好。ここから少し登ると分岐となり、ちょっと左に寄り道してエリザベス・レイク(Elizabeth Lake)に向かうことにした。
少し下るとすぐに湖が見えるが、色合いが美しいものの、湖畔からでは今ひとつであった。気を取り直して分岐に戻り、高度を上げていくと、まもなくアシニボイン山と湖の展望が開け、素晴らしい展望が広がり始めた。ナブ・リッジ(Nub Ridge)に上がると分岐となるが、ここはいったん尾根の先に出て、高みからアシニボイン周辺の展望を満喫することにした。
尾根の先からはまさに絶景で、アシニボイン山とメイゴック湖、サンバースト・レイクが一望のもととなり、右手にはセルリアン・レイクとサンバースト・バレーが広がっている。やはり湖畔から見るのとは異なり、上から見ると美しい。ちょうど背後のナブ・リッジを日本人ツアー客の人たちが登っていたので、ここでゆっくりと大展望を楽しんだ。

ナブ・リッジより

サンバースト・バレーを望む
今日は雲の動きが非常に早く、このナブ・リッジでさえ強風であった。背後の人たちが先にいくのを待っていると、登り始めたかと思ったら、まもなく下り出し、途中で休んでしまった。どういうことだろう…すっかり昼食ムードに入ってしまったようなので、ここは諦めて先に進むことにした。
分岐から尾根に沿って登り出すと、まもなく集団に追いついてしまうが、彼らはすっかり停滞モードであった。すぐに日本人とばれてしまったが、聞けば強風で危険なので、ナブ・ピーク(Nub Peak:2743m)まで登るのを諦めたという。まぁ中高年ツアーで無理をするわけにはいかないのだろうが、私一人では無理をしてしまう。ここは躊躇わず登っていった。
岩がちの道を登ると、まもなくナブレット(Nublet)と呼ばれる台地に登りつき、ここからはやせた尾根を進むことになる。気がつけば眼下に美しいエリザベス・レイクが見られ、左手にはサンバースト・バレーの先にマーシャル山(The Marshall:3189m)などが雄姿を見せてくれている。足元に注意しなければならないが、素晴らしいところだ。

エリザベス・レイク

マーシャル山
ここを越えると広い斜面に出て、強風の中をひたすら登っていく。上部はまだ残雪に覆われていたが、構わず歩いて頂上に到達。ここからは隠れていたネスター・ピーク(Nestor Peak:2969m)も見られるようになり、まさに360°の展望が広がっている。あいにくアシニボイン方面は雲に覆われるようになり、風も強くて大変だったが、しばらくはここでゆっくりした。

ナブ・ピークより
帰路は慎重に岩場を越え、無事分岐に戻ったら左折。後は緩やかな道を歩いて小屋に戻ることができた。もうだいぶ雲が増えて展望がきかなくなったのは残念だが、今日は贅沢な時間を過ごせて満足であった。
さて、ロッジでは4時からティータイムということで、一般人でも紅茶とケーキが食べられるというので、さっそく行ってみる。宿泊者以外は私しかいなかったが、美味しいケーキと紅茶を山上でいただけるなんて、何という贅沢だろう。おまけにリーズナブルな値段だったので、これはお得であった(思わずお腹一杯食べてしまった)。