いよいよ最終日となったが、最後もやはり周辺をトレッキングするらしく、朝食後にお出かけとなる。もうこれ以上何か見られるのか疑問だが、ガイドがまた変わったし、何度か歩けば珍しい動物にも出会えるかもしれないと思い直して、歩き始めた。
3度目となる林に入ると、いきなり色鮮やかなインコが登場し、期待を高めてくれる。すると、今度は数匹のハナグマ(Nasua:アライグマの仲間)がひょっこり現れた。彼らは餌を探しているようだったが、人間の存在に気づくと、慌てて逃げていく。可愛らしい動物だが、見ることができて幸運だった。

美しいインコ

ハナグマ
これで満足のうちに林を抜けようとすると、突然、ガイドが草むらの動きを察して、少し奥に入っていった。何事かと思って見ていると、何かを捕まえたらしく、こちらに手招きしている。近づいてみると、そこにいたのはアルマジロ(Armadillo)だ。これは滅多に見られない動物らしく、ガイド自身も初めてとのこと。鎧のような甲羅で覆われた姿は、まるで太古の生き物のようであった。

アルマジロ
思いがけず珍しい動物たちを見届けたら、林を抜けてさらに歩く。ここからは多少の野鳥を見た以外、あまり動物は現れなかったが、後半になると沼を横断したりと、ガイドのサービス(?)でなかなか大変であった。

沼を横断していく
ともあれ、こうして2時間ほどの散策を終えて、最後のトレッキングを終えたのであった。
これで、後は昼食を食べて帰るのみ、と思っていたら、食事を前に、アナコンダが現れたとの報が舞い込んできた。さっそく現場に急行すると、先ほどまで外に出ていたが、もう地中の穴に入ってしまったらしい。確かに見ると、穴の奥の方に鱗が見えているが、それ以上何かをしようとは思わない。それより、こんなキャンプ地の中に棲んでいる方が問題だと思うが…
すると、先ほど一緒に歩いたガイドが近づいてきて、穴を覗いた挙句、アナコンダを引っ張り始めたではないか。こんな大蛇を相手に、何てことを…恐る恐る様子を見守っていると、段々と引っ張り出して、ついにアナコンダが全貌を現した。

アナコンダを捕まえた
全長は、おそらく2mはあるだろう。ガイドは得意満面の表情で、希望者の首に巻いたりしているが、私はとてもそんなもの、巻きつけたくない(蛇は昔から嫌いだが、こんな大きなものは特に、近寄りたくもない)。早く元に戻してくれ。
しかし、あろうことか、ガイドが地表に置き去りにしたので、アナコンダは巣穴を探して右往左往している。こんな真昼間から、とぐろを巻いて蛇が歩くとは、気持ち悪くて仕方がない。しばらくして、やっとのこと巣穴に戻ったので一安心だが、もう一刻も早く帰りたい気分になってしまった。

とぐろ巻くアナコンダ
ともかく、この後、無理やり食欲を湧かして昼食を取ったら、荷物をまとめて帰途についた。
昼下がりのパンタナールはまだ暑いのか、道中、カピバラもワニも全く見当たらない。初日はあんな大量に見られたというのに…残念に思いつつも、トラックの荷台に揺られて、悪路を帰っていった。
そして、Morro de Azeiteに戻ったところで車を降りるが、迎えの車がないらしい。仕方ないので、ガイドとフランス人のカップルとともに、コルンバ(Corumbá)からのバスを待つが、現れたバスは既に満員で、乗せてもらえなかった。
しばらく待たされた後、やっとのこと2台目が登場。今度も満員ではないかと不安だったが、何とか乗せてもらえるらしい。ガイドと別れて乗り込むと、しかし、中は満員で、後方に立っているしかない…やや納得いかないが、乗れただけ良かったと思うことにした。
バスはそのまま走るが、1時間ほどで突然走りが悪くなり、右手の空き地に入って停まってしまった。どうやら故障したらしく、全員降ろされて修理となったが、こんなところでこんな目に遭うとは…ツキも失われてしまったらしい。
途中では、コルンバ行のバスも応援に駆けつけ、タイヤを替えたり、エンジンの調子をチェックしたりするが、なかなか直らない。結局2時間ほど待たされ、ようやく直って再出発となったが、この間に後続のバスにも抜かれて踏んだり蹴ったり。気がつけばもう日が暮れかけていて、予定より大幅に遅れてしまった。
バスはそれから走り続け、ボニートへの乗り換え口、アナスターシア(Anastácio)には9時過ぎに到着した。この時間になると、さすがに明日の切符を購入することなどできないので、ひとまず宿探し。フランス人のカップルがポルトガル語も堪能なので、すっかりお任せして、近くのHotel Pousada Aruañaに入ったのであった。