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旅行記:北海道一人旅

20.ピンクの丘 (2000/6/4:雨後曇

 いざ滝上へ

  翌4日は早めに宿を出て、サロマ湖に沿ってひたすら北西に進んだ。途中かなりの雨が降り、サロマ湖をまともに鑑賞することもないまま通過してしまったが、上湧別に着く頃には雨も止み、観光に堪えられる天候に回復しつつあった。

  上湧別には有名なチューリップ公園があり、混雑を避けて開園の9時に到着したつもりだったが、日曜日だけあって既に相当数の人が訪れて賑わっていた。仕方なく人ゴミの中を入園するが、ここには約7万平方メートルの敷地に120万本、100種類のチューリップが咲いており、チューリップ好きにはたまらない楽園であろう。まだ寒かったせいか、花は遠慮して閉じ気味であったが、30分ほど観光して、徐々に客が増えるのを尻目に退却し、紋別を通って、大本命・滝上に向かった。

Tulips
チューリップ公園にて

  そして、走り続けること約2時間、昼前にようやく滝上に到着したが、さすがに以前来た時と比べて観光客が多く、町全体が活気付いていた。滝上公園は10万平方メートル(甲子園の7倍!)の広さを誇るだけあって、町に来るとピンクの丘が目に入り、なかなか壮観である。まずはそれを見渡せる反対側の丘に出てスケールの大きさを確認し、次に公園内に入っていった。

Grand view at Takinoue
滝上公園を望む

 大渋滞の果てに

  しかし、車は大渋滞で、容易には公園に入れてもらえない。30分ほど粘ってようやく公園内の駐車場に入れたが、やはり観光客が非常に多く、皆広大で美しい芝桜の絨毯に見入っていた。

  遠軽や東藻琴と比べると、滝上はけっこう雑草が生えていたので、綺麗さでは見劣りしたが、広大さ、ダイナミックさでは勝っていると言えよう。こちらも、余計な音声とヘリのノイズさえなければなお良かったが、ともかく広大なピンク(より、個人的には紫っぽく見えた)の芝桜大群落をあますところなくこの目に焼き付けるため、何度も周回して、1時間あまりで切り上げた。

Moss Phlox at Takinoue
滝上公園の芝桜

Moss Phlox with White Birch
白樺と芝桜

Looking up Moss Phlox
下側から撮った芝桜

  それから、せっかくなので隣りにあるハーブ園で最後の昼餐を、としゃれ込むつもりであったが、到着後、車のカギがうまく抜けず、エンジンもかからなくなってしまった。仕方なく外に出たものの、気が気でなく、すぐに戻ってしばらく試行していたら、運良く1回エンジンがかかったので、こんなことは2度と味わいたくないと思い、食事もせずに帰路に着いた(公園入場の際の渋滞や、ハーブ園への登りが影響しているのかもしれない…)。

  やがて上川まで抜けると急に晴れ出して、これまでの悪天候は何だったのかと思わずにはいられなかったが、最後にアンガス牛の焼肉も味わい、無事旭川に帰還することができた(相当走った)。そして、行きと同じくバスで札幌に戻り、時間が空いたので大通り公園を少々散歩して、夜遅く新千歳空港から東京に戻ったのであった。

 欲求を煽られる

  こうして今回、5月に積丹、6月に芝桜(オホーツク)と、天候も交通手段も関心も全く異なる旅となったが、結果的にはどちらも大満足であった(天候に関しては、これが逆だったら、芝桜はともかく、積丹はつまらなかっただろう)。特に芝桜は、ごく限られた期間しか見られない貴重なもので、ぜひ生涯に一度は見てみたいと思っていたので、大変有意義であった。これだから北海道はやめられない。

  それにしても、こうして思いがけず北海道を旅行すると、今まで封印していた旅の欲求が呼び覚まされる。これまでの旅で多くの土地を訪れたが、まだ霧多布、野付半島、利尻・礼文島、ニセコ、洞爺湖、日高など、足を踏み込んでいない地域がある。そういうところの観光案内を見ると、行った経験がないだけに、行ってみたいと思ってしまうのだ。

  特に最近は航空運賃規制緩和により、往復27,000円でも行けるようになっており(それにはAIR DOの功績が大きい)、工夫さえすればより簡単にアクセス可能である。そんなに急ぐつもりはないが、時間をかけて、そのうち各地を周ってみたいものである。

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