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旅行記:北海道一人旅

9.いざ大雪山へ (1998/9/20:晴

 なぜ再び北海道か?

  昨年の初夏、私は道東を中心に、10日間に渡って北海道を巡った。この時は好天に恵まれ、非常に思い出深い旅となったが、同時に当面の目的を達した感もあったので、もうしばらく行くこともないだろうと思っていた。まして2年連続なんて…

  だが、その転機となったのは、初秋に届けられたマスコミの報道であった。帰還してから2ヵ月も経っていない9月半ば、早くも大雪山で紅葉が見頃だというではないか! そのうえ日本一早い紅葉で、その美しさはこの世のものとは思えないほどだという。先の旅では大雪山系に踏み込んでいなかっただけに、「行きたい」願望が募っていった。初夏だけでなく、また道東だけでなく、違う北海道の姿を見てみたい…

  その後大学院を修了し、就職し、配属が決まり…と、個人的に様々なことを経ていた頃、たまたま見てしまったのがドラマ「北の国から」である。私はこれまで見たことがなかったが、時折出てくる風景を眺めていると、やはりもう1度北海道に行ってみたい!と思わずにはいられなかった。しかも、9月半ば以降に何とか時間が取れそうだったので、結局9月19日から休暇をもらい、土日祝日を合わせて9連休を取って北海道に出向くことにしたわけである。

  こうして、具体的に旅程を練り始めたのは9月に入ってからであった。当初は、大雪山の紅葉が遅いのでは、という勝手な推測と、せっかくだから霜が降りないうちに富良野で遅咲きラベンダーを見ておきたいと考えて、まず富良野・美瑛方面を廻ってから、目的の大雪山紅葉を観ようと考えていた。そして、そのつもりで帯広行航空券を購入し、時計周りで大雪山国立公園を一周する予定でいた。

  しかし、旬の時期のアポなし宿探しが恐くなったので、出発の1週間前、とりあえず現地のユースホステルに電話してみることにした。すると、宿にはまだ空きがあるものの、今年は天候不順で例年より1週間ほど紅葉が早く進んでおり、早くしないと見頃を過ぎ、おまけに雪まで降ってくるという。そこで急遽ルートを変更し、半時計周りで、おいしいところから観光することにしたのであった。

 大雪山への道

  こうして、ついに念願の出発日を迎えたが、気分は憂鬱であった。というのも、各種準備を行なっていたら徹夜になってしまったからだ。去年の旅立ちの際も徹夜になったが、今回も成長は見られなかったわけである。

  このため、朝5時半に家を出発したが、途中モノレール内で記憶がなかったり、飛行機内で所々空白の時間が生じたりした。そして何時の間にか眼下に広大な十勝平野が広がり、9時過ぎには帯広に到達したのであった。

  帯広は思いのほか暑く、20℃は超えているものと思われた。しかも天気は快晴。「北海道の秋」というイメージとはかけ離れたものであった。

  空港からは、まずバスで市街に出て、さらに北へと向かう。しかしながら、その時間には東大雪の入口・糠平湖までしか行けなかった(富良野周りを想定していたので、時間が合わなかった)ので、仕方なくまず糠平に出向くことにした。だが、糠平湖に着いて30分ほど周りを歩いてみたものの、とても私を満足させるような光景は見られなかった。しかも今日の宿泊地、層雲峡までのバスは2時間半後までやって来ない。そこでやむなく、生涯2度目のヒッチハイクを試みることにした。

View of Lake Nukabira
糠平湖

  さすがに前回のように1台目で成功、というわけにはいかなかったが、程なくして老紳士が乗せてくれて、それほど苦戦せず先に進むことに成功。この方は旭川に向かう途中ということであったが、私に負けず劣らず口下手のようで、車内では会話が続かず、何となく気まずい雰囲気となった。それでも、三国峠では親切にも止まってくれて、広大なパノラマを堪能することができた。こうして、1時間ほど走って目的地・層雲峡に到着した。

View from Mikuni Pass
三国峠からの眺め

 さっそくの観光

  この時点でまだ午後3時前だったので、 せっかくの好天を生かさない手はないということで、レンタサイクルで近辺の景勝地を巡ることにした。層雲峡には、大函までサイクリングロードが整備されており、もっとも手軽な観光手段として活用されているのだ。

  最近落石があったとかで、大函近くまでは行けないものの、道中では切り立った崖に岩や滝が自然の造形をなしており、なかなか見応えがある。特に途中の流星の滝・銀河の滝は、ツアー客が多いのは不満だとしても、近くの木々の紅葉と相俟って美しい。そのため、小函までいったん行って折り返してからは、先の2つの滝が見られる双瀑台にも登って、美しい景観を満喫したのであった。

Galaxy Falls
銀河の滝

Star Falls
流星の滝

  こうして5時過ぎには層雲峡に戻り、宿(貧乏ゆえユースホステル)に到着した。宿泊者等から得た「現地情報」では、今年は天候不順に加え朝晩の冷え込みが弱いため、紅葉の色づきはあまり良くないらしく、おまけに先週台風が通過してナナカマドの紅葉などは落ちてしまったという。加えて火曜日からは雨になるとのことで、旅立ち早々悩ましい事態となってしまった。

Falls lookout
双瀑台 (流星の滝と銀河の滝)

Iwama Falls
岩間の滝

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