震災ボランティア:第 II 部 ボランティアを体験して
積極的な援助を
S.K.(2/3~2/6)
組織化と運営に関して
- 救援対策本部はあるが、ボランティア対策本部は不在(存在したのかもしれないが気付かなかった)。
- 受け入れ態勢が整備されていない(コントロールできない)ため、個人の短期ボランティアを受け入れられない状況。個人で短期を複数回繰り返すボランティア希望者は相当数いるはずで、これの組織化が求められる。また被災直後のボランティア活動と自立期のボランティア活動は異なるはずで、このプロセスのどこにいるのかガイダンスがほしかった。
- 短期ボランティアと長期ボランティアとでは役割が異なる。今回は短期ボランティアとして現場作業に徹した。
- ボランティアの引き継ぎが悪く、当初の活動の記録が見られず非効率。
- ボランティアの資質・特性を生かした方が良く、ボランティアを受け付ける際にはまずその確認の必要がある。
- ボランティア構成員自身がチェックされていないため(私の様に)、今後の防犯、管理上問題あり。高齢者調査では身分証明書を提示しなくても無防備に歓待する雰囲気があり、犯罪者に付け入れられる危険大。
被災者の自立に関して
- 自立に向けての計画が固まっていない状態で依存を助長させる理由でのボランティア活動の制限は問題あり。現在の避難者の中には自立が困難な高齢者が多数含まれており、彼らを主対象とした丁寧な支援計画が必要。
- 援助物資の到着が不定期で当てにならない状況にあることは理解できるが、その理由で夕食の計画を避難者に発表しないのは行き過ぎ(当てにならないという条件付きでも発表した方が良い)。
- 運営が中心で生活している人が中心とされていない印象がある。当初は救命等の運営主体にならざるを得ないが、いちおう安定した現段階では管理形態を早期に移行した方が良い。
- 突然盲目的に与えられる状況に置かれていては計画に主体的に参加できないのでは‥‥。在所者からの多数の個別の要望は運営上のノイズとして処理されやすく、被災者は情報を受け取るだけの一方通行になりやすい。上記の対応は「従順」すなわち自立しない被災者を育成するか見切りをつけての自立を促すかのいずれか。
- 救援対策の運営に避難者の積極的参加が見られなかったが、今後運営主体の形成が何より大切。残念ながら避難者自身の組織化がどの位進んでいるのか、私には全く見えなかった。
情報・インフォメーションに関して
- 全体のシステムが非常にわかりにくい。当事者はこの重要性に気付いていないのでは?途中参加の多いボランティア活動の効率化に大きな障害となる。
- 組織図、周辺詳細地図、施設用途地図、サイン、名札、腕章等が不足。また情報の発信者が誰で掲示期限がいつなのかが一目でわかるような色別(対策本部、炊き出し、入浴関係等)の掲示用紙があると便利。
- 外部救援組織と避難所の対策本部との関係が見えなかった。
- 被災者に対するインフォメーション窓口がなく、行き当たりで尋ねるしかない状況。
支援活動に関して
- 役所からの出張相談要員・カウンセラー等が不在。いたのかも知れないが、インフォメーションがなかった。
- 町で家屋調査をしている人も同様だが、身分を証明するワッペン等の表示がなく誰が役所の人か不明。
- 独り暮らしの高齢者の安否調査スタート時期が遅い。避難所に入らず軽度被災の自宅に住む高齢者も多くいる。彼らは水等物資の運搬に難儀しているが、彼らへのボランティア支援が今だスタートしておらず対応が遅い。
- 失業者対策も中年・若年者自立促進の上で重要。他の府県との連携が求められる。住居のみの受け入れ対応では不十分。
- プライバシーのない環境。長期化すると、夫婦のSEX等への配慮(個室、避妊具等)が必要となる。電話が1ヵ所の机上に集められ、隣の話の内容が近隣の人に筒抜けの状態で、今後の家計や肉親の不義理、疎遠になる不安をまぎらわす恋人同士の会話等、深刻なプライバシーに関わる話をしなければならない状況。まず電話コーナーの簡易遮音パーティションが必要。次に教室、体育館等居室のパーティションが必要。
- 飲料用のお湯の供給がない。事前にお湯を注がれた供給品以外自分でインスタント・ラーメンを作り食べている人を見かけなかった。ガスこんろ、石油ストーブがあるため自分で沸かすことは可能のはずだが‥‥。
- 体育館は暖房具(主として石油ストーブ)の持ち込みが禁止されている。倒壊の危険があるのなら移動しなければならない。安全なら早急に暖房具の持ち込みを許可すべき。基本から変更するのに時間を要するのであれば、現状のままでも少し離れた位置から大型送風暖房機(ダスキン救援隊が使用)で送風の対応も可能のはず。
- 屋上に仮設水タンク(校庭のタンクと同様)を設け従来の水道管と接続すれば、従来通り水道栓を使用できる(神戸は斜面に町があるため水圧が十分あり、小学校の屋上にタンクは設けられていない可能性が大きいが)。これが既にあるのなら、仮設水タンクを屋上に持ち上げる必要はなく、既存のタンクに直接給水すれば良い。このためには、給水用のホースを屋上タンクから地上に垂らす必要がある。給水車は約20mのホースと揚水ポンプを備えており給水は可能。
避難者にとっては、水道栓から上水が出ることでトイレ・風呂・洗面等の生活の自由度が大幅に改善される。ボランティアも、水運びの作業と付帯する腰痛の危険から解放され、他の作業に専心できる。
- トイレの使用済みトイレットペーパーの防臭対策が必要。
上水道が開通するまでだが、開放されているビニール袋に蓋をする工夫を要する。ダスキンの専門家によると、クレゾールまたは漂白剤溶液を噴霧することでだいぶ抑えられるとのこと。
- ゴミは分別収集のため、段ボール流用でなく、折畳みできビニール袋と寸法がマッチする分別表示付きゴミ箱が必要。ダスキンの救援隊でわかったが、地域により分別の方法が異なる(燃えるゴミにビニール、発泡スチロールを含む含まない等)。
- 鍵付きのパンクレスタイヤ付きリヤカー、自転車が必要。現在小学校に5台の自転車があるが、全てに鍵がついていないために盗難の危険があり、1台はパンクとのこと。また、倉庫に安置され積極利用されていない。物資の運搬に小さいキャスター付き台車では路面の平らなところ(校庭内)しか適さないし、キャスターの騒音が被災者に迷惑で、校内の木造廊下は走行できない。
- 盗難と管理の繁雑さを用心し、器材の貸し出しを現在行なっていない。救援対策本部は、配給だけでなく周辺住民を含む器材の貸し出しセンター機能も求められるのでは?自転車、リヤカー、運搬用自動車、大工道具(釘、金槌、電動ノコギリ、バール、シャベルほか)。
- 警察官が少ない。姿が見えるだけで被災者が安心するのでは‥‥。
- 援助を待つだけではなく、必要と思われる分野の安心できる団体からの援助を積極的に要請しても良いのでは。マスコミ、不動産組合、建築団体、民間教育団体、レジャー産業団体、玩具団体、旅行業者団体、求人誌など。

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